相続放棄による「負動産」問題が深刻化する中、「不要な土地を自治体が買い取るべき」との提案が注目を集めている。所有者が管理できない土地が増加する一方で、自治体による買い取りが解決策となる可能性について、議論が広がっている。

ある市民は、相続放棄した土地を自治体に寄付する仕組みがないことに疑問を抱いた。「市町村が土地の寄付を受けるケースは限定的」との情報は予想通りだったが、自治体が引き取ることで課税対象が減り、収入が減少する点や、管理・解体費用に税金が投入される点が課題だと指摘する。地元住民から「税金が無駄に使われている」との反発が予想されることも懸念材料だ。

一方で、この市民は自治体による買い取りや寄付受け入れにメリットがあると妄想を膨らませた。まず、寄付された土地や建物を自治体が所有し、解体することで新たな価値を生み出す案だ。例えば、解体時に出た古い木材や家の中のレアな品をオークションで売却し、収益を得る可能性を提案。室内を全天球カメラで撮影し、オークションを開催するアイデアも披露した。

次に、限界集落からの撤退促進の効果を挙げた。「今なら処分費用がかからない」と促せば、限界集落を去る人が増え、地域全体の管理コストが削減される可能性があるという。例えば、一人でも住人がいれば除雪作業が必要だが、誰もいなければそのコストが不要になる。離れた場所に少数の住人がいる場合、税収よりも管理コストが高くつくケースも考えられるため、自治体にとって経済的メリットが生じるかもしれないと述べた。

さらに、買い取った土地が工場の誘致などで「まとまった土地」として価値を持つ可能性や、倒壊リスクのある空き家の解体による安全性の向上もメリットとして挙げた。特に、自然災害時に倒壊しかけた空き家が脅威となるリスクを軽減できる点は大きい。

独自の見解として、負動産問題が解決しない背景には、「土地への過剰な執着」が関係している可能性がある。日本の文化では、土地は先祖から受け継いだ大切な資産と見なされる傾向が強く、「手放すことへの抵抗感」が根強い。しかし、現代では価値のない土地が負担となり、所有者不明の土地が増加する一因となっている。自治体が買い取りを進めることで、こうした「負の遺産」を整理し、地域の再活性化につなげるチャンスが生まれるかもしれない。一方で、買い取った土地に「変な建物」を建てるのではなく、ハーブ園のような自然と調和した活用法が望ましいとの声も聞かれる。

しかし、課題も多い。財務省理財局の資料「引き取り手のない不動産への対応について」によると、国庫帰属や寄付受け入れには厳しい要件がある。また、2024年4月から相続登記の義務化が始まったが（経済音痴新聞報道）、依然として所有者不明の土地は多く、問題解決には時間がかかりそうだ。

自治体による買い取り案は、コストと安全性のバランスを巡る議論を加速させている。負動産問題の解決策として、今後どのような動きが生まれるのか、注目が集まる。

この記事はフィクションであり、実際の国や出来事とは無関係です。