「何もしない党、爆誕」 日本政界に新風、異例の公約で注目

2025年6月8日、東京発――日本政界に前代未聞の新政党「何もしない党」が誕生し、話題を呼んでいる。この政党は「何もしないこと」を唯一の公約に掲げ、既存の政党に対する強烈なアンチテーゼとして注目を集めている。

 

「余計なことはしない」 シンプルかつ大胆な理念

何もしない党の綱領は極めてシンプルだ。「我々は、国民の生活に余計な介入をせず、ただただ何もしないことを約束する」。同党の設立者であり党首の山田太郎氏(42歳、元フリーター)は記者会見でこう語った。

「今の政治は、国民のためと言いながら利権や賄賂にまみれた余計なことばかり。何かをするから問題が起きる。だから我々は、何もしない。それが最大の改革だ」。

同党は、国内外からの賄賂や利益誘導を一切受けないことを宣言。政治資金も最小限に抑え、クラウドファンディングで集めた資金のみで運営する方針だ。「我々の目的は、国民の生活を邪魔しないこと。利権に絡む行動は一切しない」と山田氏は強調した。

 

就職難の若者たちが立ち上がる

何もしない党の特徴は、その候補者と支持層にもある。党員のほとんどは、かつて就職難や不安定な雇用に苦しんだ20~30代の若者たちだ。山田氏は「正社員になれず、派遣やアルバイトで生計を立ててきた人々が、この国の政治に絶望した結果、我々に集まってきた」と説明。候補者も同様に、就職氷河期世代や非正規雇用経験者が中心だ。

支持層もまた、就職難を経験した若者や、既存の政治に不信感を抱く人々が主力を占める。SNSでは「#何もしない党」がトレンド入りし、「やっと本音で戦う政党が現れた」「余計な政策で生活を縛られるのに疲れた」といった声が広がっている。特に、過労や低賃金に悩む若者層から熱烈な支持を集めている。

 

既存政党への挑戦状

何もしない党は、既存の政党が「国民のため」と称して行う複雑な政策や予算配分を「無駄で有害」と批判。「何かをするたびに、誰かの利権が増え、国民の負担が重くなる。ならば、何もしない方がマシだ」と訴える。山田氏は「我々が政権を取れば、予算は最低限の社会保障とインフラ維持に絞り、余計な介入はゼロにする」と公約。具体的な政策は一切提示しないが、「それこそが我々の政策」と開き直る姿勢が、逆に若者たちの共感を呼んでいる。

 

初陣は次期衆院選

何もしない党は、来るべき衆議院選挙で全国に候補者を擁立する予定だ。選挙戦では「何もしない」をスローガンに、街頭演説も最小限、ビラ配りもせず、SNSと口コミでの拡散に頼る戦略だ。「選挙に金をかけるのも、利権の第一歩。我々はそれすらしない」と山田氏は語る。

政治評論家の佐藤健氏は「何もしない党は、一見ふざけた存在に見えるが、既存政治への不満を背景に、意外な支持を集める可能性がある。無関心層を動かせれば、議席獲得も夢ではない」と分析する。

 

「何もしない」が変える未来

何もしない党の登場は、日本の政治に一石を投じるか、それとも一過性の話題に終わるのか。山田氏は会見を締めくくる際、こう語った。「我々が目指すのは、国民が自由に生きられる社会。何もしないことで、初めてそれが実現する。みなさん、一緒に何もしない未来を作りましょう」。

今後、既存政党との対決や、支持層の広がりに注目が集まる。

※本記事はフィクションであり、事実に基づくものではありません