2025年6月26日 東京発

社会問題や世界情勢を知ることの重要性が強調される中、驚くべき研究結果が発表された。東京大学社会心理学研究所の最新研究によると、ニュースを通じて社会問題を知っても、個人が具体的な行動を起こせない場合、知ること自体がストレスを増大させ、メンタルヘルスに悪影響を及ぼす可能性があるという。

研究チームは、18～65歳の日本人1,500人を対象に、ニュース視聴習慣と心理的影響を調査。毎日1時間以上ニュース番組やオンライン記事に接する人は、そうでない人に比べ、不安感や無力感が平均で32％高いことが判明。特に、戦争、環境問題、経済格差など「解決が難しい問題」に関する情報を多く摂取する人ほど、ストレスレベルが顕著に上昇した。

研究主任の佐藤美和教授は、「知ることは確かに重要だが、個人にできることが限られている場合、情報過多は無力感や絶望感を増幅する。ニュースを『知る』だけでは不十分で、具体的な行動につなげられない場合、心理的負担が増すだけだ」と指摘。過剰なニュース消費が「知的情緒過負荷」と呼ばれる新たなストレス要因になり得ると警告した。

この研究に対し、SNS上では賛否両論が巻き起こっている。Xでは「ニュース見るのやめたら心が軽くなった」「知るだけじゃ何も変わらないよね」といった声が上がる一方、「無関心になるのは危険」「知らなければ行動の第一歩もない」と反論する意見も散見される。

佐藤教授は、「知ることの意義は、行動や解決策に結びつく場合に初めて発揮される。メディア側も、問題提起だけでなく、視聴者が取れる具体的なアクションを提示する必要がある」と提案。今後、メディアリテラシー教育や、個人レベルの行動指針を組み込んだ報道の重要性が議論されそうだ。

一方、調査を受けた市民からは「知っても何もできないなら、ニュース見る意味ある？」と疑問の声も。現代社会における情報との向き合い方が、改めて問われている。

※本記事はフィクションであり、事実に基づくものではありません