犯人のパジャマ

記入日:2003/08/25

テレビで映画「ミスタールーキー」を見た。前に映画館でも見たがチラチラッともう一度見た。内容は阪神でマスクをかぶった凄いストッパーが活躍するというもの。明らかにファン向けの映画で、コテコテだなと思う箇所が随所に見られる。特に代打でバースが出てくるあたりなんか……。現役を引退して何年も経つバースがホームランを打つ辺りがご都合主義、いや「夢」であるが、それでもリアリティを無視して笑って見られる。まぁ、そもそも冗談で出来ているような映画だけど。

逆にリアリティが欲しい作品でそういうのをやられると首をひねってしまう。何万分の一の確率で起きるものが立て続けに起きたりとかね。

先日、そこまでいかないが、ちょっとした違和感があったことを思い出した。「模倣犯(宮部みゆき著)」で、何人もの女性を誘拐した上に監禁、最後は殺害していた犯人が寝起きの描写だったと思うが、男の犯人がパジャマを着ていた。

わざわざ挙げるほどのことでもない気もしないではないが、どうも私には凶悪犯とパジャマと言う言葉的に何処か可愛らしげな単語が合わさらなかった。それは、私がパジャマを着て寝ない男で、周りにもいい年をした男でパジャマを着るような人がいないからかもしれない。

しかし、泣き叫ぶ女性を殺した男がいそいそとパジャマに着替えて寝ていたのかと思うと、どうも緊張感が抜けていってしまう。著者の作品は何作か読んで、嫌いというよりはむしろ好きなほうだが、どうもパジャマは違和感があった。

 

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