「王女の愛」の正体

記入日:2004/01/09

ドラゴンクエストⅠ・Ⅱの話。

昔、ファミコンでやった物のスーファミ版をやってみた。ファミコン版のⅠはローラ姫を救出後、何となく飽きてやめたのでクリアはしなかった(話す⇒「東西南北の選択」がいやだった)。Ⅱは何とかクリアした。

スーファミ版でふたつクリアして思ったのは、易しくなったなぁ~ということ。ファミコン版をやった頃(十年以上前)、Ⅱのロンダルキアへの洞窟は滅茶苦茶落とし穴が多くて長いと思っていたが(まぁ、実際そうなのだが)、思っていたほどのものではなかった。レベルアップも昔より早い気がした。

今も昔も思うのはシドーの格好悪さだ。歴代のラスボスの中で一番ダサイと私は思っている。小学生当時、奴の姿を見たときに「こんな奴と戦うために……」と思ったくらいだ。スーファミ版ではモンスターにも若干手が加えられているが、あのシドーの格好悪さは健在だった。

それはそうと、ゲームをしていて気になったことがふたつある。ひとつはⅠで王女救出後に貰える「王女の愛」というアイテムだ。使用すると城までの距離とレベルアップに必要な経験値を教え、最後には王女の「お慕い申しております」というメッセージが続く……あれは一体どんなものなのだろうか?

王女はストーカー

城までの距離を割り出している時点でコンパスなんて目じゃない。現実世界で言うならカーナビゲーションのようなものだ。世界観から言ってカーナビはあり得ないので当然マジックアイテムになる。経験値もわかるとなると、案外「王女の愛」はふたつの物質かもしれない。

王様に話しかけると次のレベルまでの経験値を教えてくれる。そのことを考えると、王家には経験値を知る何らかのものがあると考えられる。それを王女が持っていても不思議はない。具体的な歩数まで出すコンパスのようなマジックアイテムも納得したとする。

しかし、あのメッセージは王女の口調で話されていることを考えると、「王女の愛」とは通信機器ではないのか、などと思えてくる。いや、気のせいだ。あれはたぶん、留守電の音声と同じようなものに違いない。でなければ、常に王女の監視の下、旅を続ける主人公が可愛そうではないか。ぱふぱふなんてやっていられない……。

そもそもあの王女、助けられてすぐに惚れるあたりよくわからない。助けられる日を夢見ているうちに妄想の中で恋に落ちていたとでも言うのか。まぁ、こんなことを言い出したらきりがないので、Ⅱの気になったこと(バグ)を挙げる。

ゲームクリア後、ムーンブルクの城(モンスターに滅ぼされている)に入って王様の魂に話しかけると、魂から王様の姿へと変わって昇天する。その際には、城の再興を誓う娘である王女との会話もある。世界がバラ色なのにここだけシリアスだ。

ところが、いったん城の外に出て戻ると、王様の姿で玉座に座っている。話しかけると、今度は魂に変わって昇天する。何度でも昇天する。これはバグなのだろうが、くだらない小芝居を見せられている感じになり、深刻さが一気に失せるので辛気臭さなしでエンディングを迎えられてよかった。

 

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