日光の力
日差しが強くなりそうだったので、窓辺に前に少し書いた奇妙なサボテン(トゲトゲのない、普通に葉を付けた植物)を置いた。朝、そこに置いたときには少し腰を曲げたような形をしていたのに、午後になって見てみるとシャキッと背筋を伸ばしたようになっていた。。
なんだか、あまり日のあたらないところに置いていたのが申し訳なくなったが、同時に日の力というものの大きさを感じた。日の力というと、あるお話のことを思い出す。深い森に囲まれたお屋敷に住む、病気がちで起きられない少女の話である。
その少女の病はどんな医者が治療をしても治らなかった。そこで、この少女の親は少女を治せるものを広く募集する。そこにやってきたのは医者ではなく、ひとりの木こりだった。
彼は少女を治すと言って屋敷の周りに生えていた木を切り倒していった。すると、屋敷の中に日に光が入るようになり、それを浴びた少女はみるみる元気になっていったというお話だ。どんなタイトルだった忘れてしまったが、何となく覚えている。
逆に日の光を浴びられない病気のことも思い出す。日の光を浴びるとすぐに火傷してしまうので、日中はカーテンを閉め切った家の中にいなくてはいけないそうだ。日の光、普段は特に意識していないで存在だが、そんなものにこそ大きな力があるのだと思った出来事だった。
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