台風22号

記入日:2004/10/09

台風である。こっちに引っ越してきて以来、もっとも大きな台風と言って間違いない。台風はその勢力に応じて言い方があるらしいが、まぁそんなことはどうでもいい。重要なのは被害である。電車は止まる、崖は崩れる、水は溢れる……。もう大変である。

でも、今日は仕事だった。いつも通り出かけて、いつも通り仕事をしてきた。某番組で地震の際に浸水の可能性が一番高いと言われたXX線を利用する私は、ある意味過度の心配をしていたが特に問題なく家に帰ってこられた。家に帰ってしばらくすると、横殴りの雨が激しく降り出して何かのブザーが鳴り始めた。

最初、ガス漏れ探知機が誤作動したのかと思ってコンセントを抜いたが、収まらないので外に出てみると何やら赤いランプが点灯していた。私のアパートは洗濯機を置く場所が外にあるためか、漏電火災警報器受信機なるものがあり、どうもそれが赤く点滅しているらしかった。たぶん、雨による漏電を警戒してのものだと思うが、こういったシステムがあることに関して、引っ越した際に説明ぐらいして欲しかった。

屋形船

職場の飲みで屋形船に乗った。台風の後だけに水かさが増していたので、橋の下をくぐるときは天井がぶつかりはしないかとヒヤヒヤした。停まったら停まったで、今度は波にぐらぐらと揺れるので、酔わないかと心配が絶えなかった。もちろん、どちらも杞憂で済んだ。

停泊後、外に出てみるとレインボーブリッジが見えた。屋形船なのに二階に上れたので、そこから橋やフジテレビを眺めた。同じように停泊している船から手を振る人たちも目に入った。客の投げる餌を目当てに集まる鳥が鬱陶しい気もしたが、他の人たちはよろこんで刺身などを与えていた。

中の方では、揚げたての天ぷらが次々と運ばれた。あらかじめ胃がもたれないように薬を飲んでいたので、ここぞとばかりに食べ、余ったのは折り詰めにして持ち帰った。私が喰っている間、意外な人が意外な歌を歌っていた。40を過ぎた人がチェッカーズのギザギザハートを歌って笑いを取っていたが本人はマジだった。

その人はローカルテレビ局に勤めていたときに流行っていたので中森明菜や荻野目……何タラが得意らしかった(得意というか好き)。ちなみに、その人は男である。彼曰く、アップテンポな歌がいい。バラードが好きなんていうのは歳を取った証拠だと。演歌は大嫌いだと。まるで中高生のような意見である。

まぁ、そういった普段見られない職場の人の素顔が見られてよかったような、悪かったような……。しかし、過去がどうあれ、今がすべてなんだなと、彼の人の働きぶりと歌を頭に浮かべて思った。

 

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