韓国人質殺害

記入日:2004/06/23

イラクで人質となった韓国人が殺害された。書くまでもないことだが、痛ましい事件である。同時に、殺害した側の「慣れ」を感じずにはいられない(日本人の時とは違い、アルカイダ関係の組織だから当たり前だが)。はじめから殺すつもりではなかったのだろうか(人質がアメリカ軍に物資を補給する会社で働いていたことからも。韓国軍が追加派兵を決定したことからも)。

視点を変えて人質殺害の報道について考えてみる。NHKは韓国の世論について、派兵反対派と保守派(派兵賛成派)の映像を流した後で、殺害前はネットでの派遣への賛否は半々だったが、殺害後は派遣賛成に傾いたと報道。逆にTBS(NEWS23)では、派兵に反対する声が高まるのは必至と報道。この差は何だろうか?

NHKに関しては、この間の民主党の党首として初めて岡田氏が小泉首相と対峙したとき、首相の厚生年金加入(実質、勤務実態がない会社員時代)のことについて、岡田氏が詰め寄った際の映像の扱いに意図的なものを感じた。

どういうものかと言うと、岡田氏が「勤務実態がないのに厚生年金に加入とは何事か」的なことを言った後に、首相が「人生いろいろ、会社もいろいろ」と言った映像で終わっているのである。この後に、岡田氏が「そんな理屈が通るなら、みんなそういう風にするでしょう。国のトップがそんなことをしてもいいのか?」的に詰め寄っているのだが、この最後の攻めを抜きにしてしまうと首相の「人生いろいろ」で岡田氏がやり込められてしまったように見えてしまう。

政府寄りの機関だなと、ふたつの事例だけ見れば言わざるを得ない(というか、予算自体国会で決まっている)。かといって、TBS(特にNEWS23)も実のところ好きにはなれないのだ。別にオウムのビデオ問題などがどうとか言うのではなく、かなりフィーリング的なものだ。まぁ、そんなこと言ったら好きな局などないのだが。

ネットの世論調査

ところで、ネットの世論調査を「世論」として出てきたが、統計的にはネットでの調査は信用されていないというのが一般論ではないだろうか。それだけネットというのは特殊な空間なのだ(ネットをやっている人間という時点で、限られた人間に聞いていることになる)。

まぁ、ネットでの調査もネットにどれだけ偏った人なのかというようなものを考慮してやればいいのだろうけど。費用がかからない調査だし)。そこで電話を使った世論調査がよく行われるのである。PDDだかRDDだか名称こそ忘れたが、電話番号の無作為抽出による調査は今のところスタンダードのようだ。何でも面接調査の1/5の費用らしいし。

最後に、ブッシュ大統領の「(テロリストはイラクに)暗黒社会を築くつもりだ」という発言はどうだ。世界は正義の味方と悪者でできているような言い方ではないか……。

※ 翌日補足:ネットでの世論変化に関して、TBSは翌日の朝の番組で紹介。他にはスポーツ報知なども触れている。急激に「報復」へと変化していく姿は、韓国らしい気もしないではない。

 

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