ゴミにまみれればゴミになる

記入日:2004/10/26

例の新人を弾劾する場がもたれた。まず、それに至る経緯から語る。第一に、彼女はろくに仕事が出来ていない。教育担当はぶち切れていて、彼女を辞めさせようと思っている。先日、彼女の方から辞めたいというような話が出た。ところが、今日になって前言撤回、続けたいという風に変わる。

それを受けて、感情的になっている教育担当は上司も巻き込んで彼女と三人の話し合いの場をもうける。それに移る際、教育担当は私を含めた同じポジションの人間に、彼女が続けたいと言っているが、それをどう思うかと聞いてくる。彼の見た感じから自分への同意を求めているのが見え見えだった。

私が言葉を濁すと不本意な顔をした。その後、上司を含めた話し合いの場に行った彼だったが、上司が思ったような態度を示さず、事を穏便に済ませようというか、甘ったるい態度を示したので憤慨して一人抜け出す。

で、弾劾目的に同じポジションの人間が集まって、彼女に意見する場をもうけることとなる。その前、私がいない間に教育担当と同じポジションのIが彼女のことを愚痴っていたらしく、それが近くの他ポジションの人には彼女を吊し上げていじめているように感じられていたらしい。まぁ、所詮外野は外野なので内部のことは何も知らないのだがそう見えるらしい。

最終的に弾劾したところで、今後の具体的ビジョンは何も見えてこないのが実情だ。「ちゃんとやれよ」「頑張ります」と、ただそれだけのやりとりがあったに過ぎない。本当にくだらない。

彼女に意見を言った側は言った側で自己満足に浸っているので、適当に歩調を合わせたがいい加減馬鹿らしくなってきている。言われた側はどうかは知らないが、どうせまた彼女の仕事のダメ具合を知らない第三者を味方につけて愚痴り始めるのだろう。実にくだらない。

そして、何も知らない外野はもともと性格に難の多い教育担当がまた~と思って事の真相を確かめずに適当なことを言ってくる。教育担当もこの間まではIの愚痴を言っていたのに、Iが彼女に詰め寄ると満足しっきりである。本当にもうどいつもこいつもである。

ゴミにまみれればゴミになる。それは以前勤めた会社での教訓だ。同じ過ちを繰り返さないためにも、期限が切れたらさっさと次に移った方がよろしいのかもしれない。そうそう、書き忘れたが職場には彼女の恐怖となる人物が必要だから、自分がその憎まれ役を買って出ると教育担当は言っているが、実際のところ嫌われるようなことしか出来ない人間なのだ。くだらない……。

躰は最大の武器

例の新人への再教育が始まった。私が彼女の作業に付き添い、監視することとなった。大方の予想通り、作業内容を把握しきれていないようだった。何度か作業を止めてはミスを指摘した。そのたび、彼女には言ったことを書き留めさせた。

それは「覚えるため」という意味もあるが、どれだけの「ミスをしてきたか」という証にするためのものでもある。同じ作業内容について聞かれるたびに、そこに「正」の字を使って聞かれた回数をカウントし、ある一定数に達したらやる気がないと見なして最終処分を取ることが目的だ。

そんなこととはつゆ知らず、それとも別の思惑があるのか、彼女は私のレクチャーが終わった後、普通に感謝の言葉を述べていた。まぁ、何か言わなければいけないだろうが。

しかし、一番気になったのは偶発的に彼女の胸に手が触れたことだ。触れたと言っても手の裏側に軽く当たった程度なので、相手は気づいてもいないのかもしれない。別にどうってことのないことなのだが、相手が相手だけに色仕掛け的な効果を目論んでわざとという突飛な想像まで働きそうになった。

そういう女なのだ、彼女は。同じポジション内で敵が増えれば、自分の仕事上の欠点を知らない他ポジションと仲良くなって外側から責め始め、辞めさせられそうになれば「女ばかりの世界で育ってきたので、あまり厳しくされたことがない」などと泣きつく始末(無論、涙などは流さないが)。教育担当者に至っては、「情に流されてはいけない。そういうところに訴えかけるのがうまい奴だから」とまで言っている。

彼は感情的になっているので、オーバーに言っている、もしくは冷静に見れていないところがあるので、言葉をそのまま受けとってはいけないが、そういう話が出るような女なのである。

念のために書いておくが、別に女性の胸を触ること自体なら、たまにしているので珍しいわけではない(真面目に書くとバカみたいだな)。

小僧のお遊び

職場では先の新人への弾劾的な話し合いの席でIがよく喋ったことにより、教育担当の彼への評価が高まったのか、彼が今までやっていたリーダー格としての仕事を引き継ぎ始めた。つい最近までIの陰口をたたいていた彼が、である。

その引き継ぎ作業の際に、Iが私に引き継いだ方がいいのではないかと言ったが、彼は私には荷が重いよねと聞いてきた。冗談で言ったのかもしれないが、たかだかその程度の仕事で荷が重いもないだろうと思わなくもない。

彼らが「仕事」としてある種の誇りを持ってまで捉えているそれは、私にとっては「作業」ですらない。そう思うほど「楽」なのだ。年は上だが社会経験は比較にならないほど私の方が上である。

砂を噛むような思いをしてきた私にとって、彼らが仕事と呼ぶものはどうしても小僧のお遊びに見えてしまう。別にだからといって給料分のことをしていないわけではない。ただ、私にはあまりにも物足りなさ過ぎるのだ。その分、俺たちはこんな仕事をしているんだという風な彼らとの温度差がある。

子どもの頃には大人とはどんなものかわからないように、彼らには社会人を評価するときの目として欠けているものを感じずにはいられない。それはまぁ、まともに社会に出て働いたことがないから仕方ないとも言える。だらだら書いているうちに変な文章になってしまったので、職場の話はここでおしまいにする。

 

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