怖い音の正体

記入日:2004/12/29

深夜、隣の部屋からゴトゴトという音と共に揺れが伝わってきた。時間にすれば午前2時くらいだろうか、8時過ぎに軽く眠るつもりで1時過ぎまで寝てしまい、起きた後に酒を呑みながらテレビを見始めたときに気が付いた。随分と妙な音だな、と。

最初、何か特殊な機械を動かしているのだろうかと考えた。隣人はオバサンである。奇怪なダイエット用品でもありそうなイメージが私にはあった。しかし、それは洗濯機の揺れと不完全燃焼を起こしている湯沸かし器を彷彿とさせた。事実、外に出て見ると、隣の部屋と私の部屋との間にある通気口からは湯気が発せられていた。

それを見た私は自分の部屋の湯沸かし器を確認した。空焚きしていないかと怖れたからだ。私の恐れは杞憂に終わったが、依然として物音は続いていた。たかだか隣が風呂を沸かすだけでこれだけ揺れるのか? その疑問を消すことは出来なかった。明らかに何かまずい操作をしているのではないかと思えてならなくなり、隣のチャイムを押してみた。

音は鳴らなかった。それに、鳴ったとしても風呂に入っていれば出ることは出来まい。私は自室に戻り、飲みかけの酒を飲み干した。こんな夜中に風呂に入るなよなと思いながらも、はじめて聞くであろう隣の湯沸かし器の音が耳から離れなかった。

そのとき、何故か私は死を意識した。もし、隣が湯沸かし器の使い方を誤っていて(私の部屋と同じ型なら、それは旧式のヤバい感じの湯沸かし器だ)、それにより火事にでもなったらどうしようかと思ったのだ。そうなっては大変だ、そう思ってさっきチャイムを押したのだ。だが、それも徒労に終わった。

私は彼女が風呂を上がると同時にこの音と揺れが止み、何事もなかったかのように静まりかえるであろうとは思いつつも、この音と揺れが止むまでは寝られそうになかった。寝てしまえば、もし火事になったらどうしようもないからだ。そこまで考えたとき、そういう死に方をしたら「これからの不安なども晴れて楽に終われるぞ」という自嘲気味の皮肉が脳裏をよぎった。

午前2時30分、その音と揺れは止んだ。彼女が風呂から上がったのだろう。

俺達は凄いんだ

話は変わってちょっと思ったこと。イラクにおけるテロリストの狙いは何だろうか。逆らって俺達は凄いんだと誇張したのか、米軍がムカツクから仕返ししたいからか、それともやらねばやられるからか(しかし、そうすることによって余計に傷口が広がっている気がしないでもない)。いや、米軍撤退後にその政権に息の掛かった奴らを送り込むことが狙いか。ならば、その出てきた連中を抹殺する方が手っ取り早い。なんてことをふと思った。

テレ朝の番組で立花隆がNHKのニュースでは自衛隊のサマーワにおける活動を流す際、「提供:陸上自衛隊」と入れずに「資料映像」と入れると言ったら番組放送中にNHKから抗議があった。その後、NHKをつけてみたら「資料映像」と書かれた自衛隊の映像があった。まぁ、それはサマーワのものではなく、国内において軍艦を映したものではあるが。

 

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