現実逃避もかねる恋愛至上主義

記入日:2005/02/21

某所で恋愛のあれこれを話している学生の声が聞こえてきた。別に聞きたかったわけではないが、あまりにも近くにいたので聞こえてしまった。何を話していたのかはよく覚えていないが、この手の話を聞いていると自分の恋愛経験のなさを感じるところがある。

恋愛経験がないと書くと、「付き合ったことがないの?」と短絡的発想で聞いてくる人がいるがそうではない。付き合うことは今まで何度もあったが、夢中になるほど好きになりはしなかったということだ。もともと、私はそんなに恋愛というものにのめり込む方ではない。人によっては、「それはまだ、本当の恋を知らないだけ」という人もいるかもしれないが、現実逃避もかねて恋愛至上主義にひた走るバカにだけは言われたくない。

ではなく、そういったことは人によってタイプが大きく異なるので、「私はこういう経験をしてこう思った。そんなことを思ったことのないあなたはまだ子ども」というのはおかしな話である。以前付き合った人で、プライドを捨てて飛び込むくらい相手を好きになったことを自慢した女性がいた。それを至上の愛とでも思っているらしく、そんなことを経験したと思っている自分に酔っている様は見ていて恥ずかしかった。

まぁ、そんなことを書きたいのではない。様々な恋愛場面における「ああだよね」「こうだよね」的な話し合いはしたところで何になるという話である。いくらああだこうだと考え、自分がその状況に置かれた場合をシミュレーションしたところで、その立場になったら感情で行動するだけだろうに。そもそも、それが多くの娯楽作品が提唱する「至上の愛」ではないのだろうか……なんて意地の悪いことを思った。

母の競争意識

伯父と飲みに行った。昼休みに電話が掛かってきたので、運悪く取ってしまったら「今日、飲みに行かないか」と誘われた。断る理由もないので行くことにしたのだが、待ち合わせ場所の桜木町に行こうと、渋谷で乗り換える電車を見たら、桜木町で停まるものはひとつもなかった。結構前に桜木町で停車するのはなくなったらしい……。

結局、そこから横浜まで東横線、横浜からはJRで向かうことにした。飲みに行った場所は前と同じ「北の家族」。話した内容も前と大差ない。どちらかというと苦手意識のある伯父だけに、私的には会話も弾まないというか、ほとんど聞き役にまわるばかりだった。ただただ、普段食べないものを食べようと、それだけだったのかもしれない。

こういう席になると伯父は決まって母の競争意識の話を持ち出す。父の出世具合と自分の出世具合を比べる母を「くだらないことを気にして」と言いつつも、自分の出世具合を遠回しに自慢するかのように、その言葉を何度と無く繰り返した。あの母にそんなところがあるのだろうか、だとしたら今の私は自慢出来ないつまらぬ息子だろうと思いつつも、別に誰かに評価されるために生きているわけではないので、誰が何を言おうとも自分の信念と理想を貫き通すだけだろう。

 

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