オッサンの壁

記入日:2005/03/14

ちょっと前の週刊現代が手に入ったので見てみた。そこで連載されている漫画で「特命係長 只野仁」というのがある。内容については検索すればわかるので書かないが、ドラマ化されているので人気も結構あるようだ。ドラマの方はエロバカ路線で清々しいが、こっちはオッサンの説教臭がプンプンする。

いつぞやはマリア・シャラポワを妖精と呼ぶことに対して、あの身長で妖精もないだろうというコメントを、話の展開に関係なく挿入している。今回手に取ったものでは、若い女性のダイエットを嘆き、男が好きなのはプヨプヨした二の腕だと力説している……。

まぁ、若い女性は痩せていてもダイエットする人がいるので、それはどうかとも思わないではないが、何もプヨプヨした二の腕が男の理想と個人的趣味を万人共通のもののように言うこともなかろうに。それはそれとして、気になったのは「白人に憧れて髪を染め」というくだりである。

白人に憧れているから髪を染める

確か美味しんぼにも似たような台詞があったと思うが、別に白人に憧れて染めているわけではないだろう。外人になるために髪を染めたというのは、私が知る限りでは新庄剛志くらいでのものある。彼は宇宙人と呼ばれる人だけあって、「僕は野球の才能がないので辞めます」と言ったり、「太ももが大きくなるとジーンズが履けなくなるので筋トレしません」と言ったりするような人であるから考慮の外におこう。

髪を染めるのは単なるファッションだ。若い人だけでなく、ご年配の方だって染めているではないか。白髪を染めるのと同じように、人によりよい印象を与えるために髪を染める。中には逆に悪印象を与えるような染め方をしている人もいるが、本人がそれで自己主張していると満足しているのなら咎める気はない。嫌だけど。

にも関わらず、どうしてまぁ白人に憧れているだの思うのだろうか。それはやはり、あの年代特有の白人コンプレックスによるものなのかもしれない。ただ、同じ年代でも考え方がまるで違う人が少なくないことも驚きである。もしかしたら、そこがオッサンらしいオッサンとモダンなオッサンの境目かもしれない。

エラーメッセージにご立腹

それはそうと、この年代はパソコンのエラーメッセージにもご立腹のようだ。「不正な操作をしたので」という「不正」という言葉に対し、「まるで犯罪をしたかのような物言いではないか!」と彼らは腹を立てるのだが、私にはどうもそこまで怒る気持ちがわからない。

あの手の言葉は英語を直訳したためだと同じ職場の人が言っていたし、私も何処かで技術系の人が使い始めた言葉や文章なので、一般的に馴染みの薄いものだと聞いたことがある。そういった背景を知っている・知らないにせよ、私らの世代は気にしないような気がする。何がどうしてとは言うことができないが、どうも感覚的に大きな差があるようだ。

今日、その「パソコンの強制終了」の際に出るエラーメッセージについて、「失礼な文章があるだろ」と調べに来た人が、同時にライブドアの買収絡みで目にするようになった経済用語を調べていったので、ホリエモンの口の悪さはパソコンにおける失礼な言葉遣いに起因するのではないかといった類のコラムでも書くのではないかとちょっと心配した。何故心配したかと言えば、あの年代の方々と違って、私らはあの方達ほどエラーメッセージを出さないからである。出さないものにどう影響を受けるというのか、そう思ったからである(エラーメッセージを出してもケースがかなり違うだろうし{改造したら出た、とかね})。

 

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