法律相談で騒音のことを訊く

記入日:2005/04/21

実は昨日、健康診断を受けた後、その近くにある無料の相談所(関係者のみ)に行った。話したのは無論 騒音被害についてである。そうしたら、そこの相談員は明日は弁護士の先生がいらっしゃるから、法律相談をするべきだと言ったので、あれよあれよという間に今日の夕方から法律相談の予約が入ってしまった。

ということで、行ってきた。相談員に「これは法律相談よ」と言われたので行くことにしたのだが、正直言って引っ越しを決めた私としては何を聞こうかなと逆に困ってしまった。つい最近報道された奈良の騒音婆という実例もあるように、あの手のものを立証するには煩雑な手続きと長い時間が必要だという認識があったため、法的な手段による打開策を期待してはいなかったが、せっかくの弁護士と話す機会なのでいろいろ聞いてみることにした。

そこで言われたことはまず、騒音と断定するにあたって証拠となるものが必要であること。裁判所では真っ白な状態から裁判が始まるので、いくら私が口でうるさいと言っても仕方がないのである(当たり前だが)。騒音であることを証明するには、ホンを測定したり、または音を録音したりするという作業が必要である。

次に、測定したとしても、いわゆる普通に生活する権利的なものがあるので、普通に音楽を聴いているレベルよりもボリュームが高いか低いかという問題がある。ここで、騒音だと捉えられても、高いボリュームで鳴らしている騒音主に責任があるか、それとも建物の構造に問題があるのかということになる。後者の場合でも、安普請で家賃も大したことがない場合、安かろう悪かろうということで相手にされない。そうでない場合は、大家側に防音対策を講じる義務が生じる。

仮に煩雑な手続きを経て、騒音主に原因があるとされた場合でも、静かにするようにといった勧告がされるが、それには強制力は全くといってない。何らかの請求があっても無視出来る程度のものでしかない。刑事事件に発展するには、それこそ奈良の事件ではないが精神に異常をきたしたといったような傷害罪として立件するほかない。何とも迷惑な話ではないか。迷惑といえば、東京都の迷惑防止条例。それにこんなケースも付け加えてくれよ、いやいっそ条例を作れるような立場になってやろうかとさえ思いたくなった。

とりあえず、私が法廷で主張を認められるにはホンを測り、アパートが安普請でないというか、それなりの金を払っていることを主張した上で、何よりもまず早く精神に異常をきたさないといけないのである。何とも高いハードルではないか。話は少し変わるが、昨日相談を終えた後に「久々にまともな相談だった」とか、待機中に「嫌いなのよね。今日で二回目」みたいな会話があった。どうもろくな奴が来ていないらしい。

キモイ男

この間見させてもらった物件に移ることを決めた。そこの大家はボケが始まっていても無理はない感じの老女である。アパートは大家の家と隣接していて、ほぼ新築に近いと言っていい。今住んでいる場所より遙かに気密性が高いと思える。その証拠に入ったときに恐ろしいほどの暑さを感じた。

そこには二部屋あるが、前に来たときにそこに入るような話をしていた床屋の跡継ぎではなく、交通事故を試験前に起こして入院したために、卒業出来なかったバイク乗りが入るらしい。うるさい人ではないのかと不動産に聞くと、向こうは彼に電話をしてその人柄を確かめた。

「友達とか呼んで騒いだりしないよね?」と聞いたところ、「友人は皆卒業してしまっていない」という返答が返ってきたらしい。大学6年生で夜学に通うというのだから、まぁそうなのかもしれない。いまだ足の具合が思わしくなく、一階にしか住めないという話をしていた。

不動産屋はこの間、苦情を言いに行ったときよりも親切な対応だったように思える。いや、担当者が違ったと言っていえばそれまでだ。この間は離れ目のデブが応対したが、今回は年配のオヤジが応対した。離れ目のデブは近くにいたものの、メインは年配のオヤジの方だった。

離れ目のデブは私とオヤジが会話をしている中で、「今度同居する人はうるさくないですよね?」という私の問いに敏感に反応し、「下の階の人はまだうるさいですか?」と聞いてきた。私がもう「ええ、もう諦めました」という言葉を聞くと、彼は「二回注意したんでけどね」と言った。まるで、自分がきちんとしているかのように(本当に言ったのか? おい)。

まぁ、とにかく引っ越しすることに決まったわけである。泣き寝入りするようで癪だが、これ以上くだらない奴に付き合って人生を無駄にしたくはない。それに、騒音と同様に奴の存在そのものが気色悪くて仕方がないこともある。

日がな一日、家の中で奇妙な音を聞いて喜んでいるのは変態としか言いようがない。そんなキモイ引きこもりの上に住んでいるのがもう堪らなく嫌だ。奴は自分の趣味を高尚とでも思っているのかも知れないが、私に言わせれば他人に理解されないその趣味は高尚ではなく、低俗な感性の持ち主向けの変態娯楽である。

手続きを終えて

引っ越しの手続きを終えた。次の場所でどうなるか、それは一階の住人にかかっている。同時に、自分が他人の迷惑にならぬよう気を付けたいところでもある。

 

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