トイレの水が止まらない

記入日:2005/05/12

トイレの水が止まらない。それは朝の出来事だった。出かける前の数分、トイレの水を流そうとレバーを上げると、レバーは元に戻ったものの水は流れっぱなし。いくら待っても止まらないので焦り始めた。修理しなくてはいけないと思った私は即座に大家の家に行き、玄関のドアをノックしたが大家が現れる気配はなかった。仕方がないので家に戻って様子を見たり、また隣に住む大家の家に行ったり来たりした。

このままでは埒が明かないと思った私は直接修理会社に連絡を取ろうとしたが、そんなところの電話番号を知る由もなく、唯一知っていたのは引っ越しの際にもらったライフライン系の会社の電話番号だった。つまり、取り敢えず水道局に電話をかけて何とかしようと思ったのだ。

水道局に電話をして事情を説明すると、「これはうち(水道局)ではなく修理会社だな」と言われた。「あっ、そうですね」なんて言いつつも、半分予想していた反応に驚きはなかった。初めから期待していたとおり、相手は修理会社に電話をするようにと電話番号を教えてくれた。

次に修理会社に電話をしたのだが、賃貸住宅と言うとまずは大家に確認をしてからと言われた。大家と連絡が取れないと言っても、「まずは大家に」の一点張りだったのでもう一度大家の家に向かった。しかし、以前大家は出てこず。仕方なく自室に戻り、仕事時間に遅れそうだから職場に連絡しようとか、それよりもバルブか何かを早く締めてないと水道料金がという考えが頭を巡った。

結局、自分でタンクのふたを開けて中の仕組みを観察し、どこをどうすれば水が止まるのかを見定めた。で、いろいろとやっているうちに何とか水を止めることが出来た。

トイレのタンクの仕組み

タンクの中は思いのほか原始的な構造になっていて、レバーというのはタンクの底のふたと直結していて、レバーを上げると底蓋が一次的に取れるという仕組みになっていた。水が流れ出すとタンクの中の水位が下がり、水位が下がるとそれまで浮かんでいた浮子のようなものが沈み、浮子に引っ張られて蛇口が開き、タンクに水が流れ込んで元の水位まで水を溜めるという仕組みになっている。

問題はいったん解決したのだが、一度これは見てもらった方がいいだろうと思いつつ、耳の遠い大家を相手にしなくてはいけないので、話に行くのは休日がベターだなとか、どうせなら家賃を払うときに言った方がいいだろうとか考えた。最初の月の家賃しか払っていない(まだ一ヶ月経っていないので当たり前だが)段階で、先にクレームのようなものを言うのは印象を悪くするような気がしているところが少しあるからだ。おかしな発想といえばそれまでだが。

また、水を止めるまで階段を何度も上り下りしたので下の階の住人にどう思われているか気になるところでもある。本当、何でこんなに神経すり減らさなきゃ生活出来なくなったのやら……。おかしいじゃないか、まったく。

 

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