よく知らなくても訊けること

記入日:2006/7/11

テレビを付けたら、インタビュアーがタレントか何かに、キレイの秘訣は何ですかと聞いていた。この質問、よく聞くんだよね。ハリウッド女優とか、海外の美人アスリートとか、そういったのに対して。同様に、長寿の人には健康の秘訣は? と聞く。新作の映画ができあがれば「見所は何ですか?」がお約束。

聞いているお前、本当にそんなことが知りたいのか? 視聴者が知りたがっていると思っているのか? 毎度毎度、誰に対してもその質問ばかり繰り返して、相手がどんな人間だろうと尺が取れればそれでいいとか思ってるんじゃないのか?

そもそも、この手の質問は相手のことをよく知らなくても聞ける汎用性の高いものではある。だからってね、バカの一つ覚えみたいに繰り返しているのを見ると、程度の低い情報の発信者に成り下がった日本メディアを嘆かざるを得ない。

思えば、マスコミが用いる表現は一辺倒だ。青少年犯罪が起きれば「心の闇」、サッカーでゴールを外せば「ゴールポストに嫌われた」。もう少しさぁ、表現ってものを考えたっていいんじゃない?

事実を伝えるのが責務という前提だけで満足してちゃダメダメ。文章書いて食ってる人間の中で、同じような文章繰り返して金もらってるのは文屋だけだぞ。

出戻りは続かない

朝、職場に行くと一人の男が去っていた。彼の名はS、40歳の出戻り営業マン。出戻りは続かないというジンクスを破ることができないまま、忽然と彼は姿を消してしまった。他の社員の苦笑の中で、「そう言えば……」という言葉だけが今更のように繰り返される。

「そう言えば……」の後に続く言葉は、「最近変だった」「社長と何か話していた」etc……。すべては事が起こってから、あれは伏線だったのだと気づく。まるで、事件のように。かくして、一人少なくなった職場では、何らされていない引き継ぎのために、予期せぬ仕事に追われる人が一人、また一人と増えていくのであった。

新人さん、いらっしゃ~い

職場に新人がやって来た。真面目で大人しそうな感じの青年だ。某会計士や税理士、公務員等々を目指す人の専門学校大手といったところを出る予定の人だ。春先からの就職が決まり、今はまぁ予行練習的にバイトとしての参加である。まぁ、この件に関しては特に言うことはない。

 

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