7文字の限界

記入日:2007/3/21

無意味な数字を覚えられる限界値として、平均7文字(容量7±2チャンク)というのが心理系実験で出されている(短期記憶で検索をかければ詳しい文章は見つかるはず)。語呂合わせのような無意味を意味化することで、覚えやすくした場合などは当てはまらない。

何でこんな話を書いたのかといえば、今日も電話応対でXX名を覚えきれなかったせいだ。というか、早口で言われたら全部を覚えているのは不可能だ。X名をメモって、XXをメモって、XXをメモって……。もぉ~な感じなのだ。上石神井なんて言われるとメモを取るにも困る。咄嗟に漢字が出てこないからだ。

大抵のX名は最初の1文字で済むが、上石神井の「上」だといろいろありすぎてダメ出し、2文字まで書こうとしても「上」の次が「石」ということを忘れているので出てこない(今日、日記に書いたのでもう大丈夫)。

そんなことを考えるたびに、定食屋などで注文されたメニューを暗記している人を凄いと思う訳だ。まぁ、これも慣れというやつなのかもしれないが、自分ができないことを他人がやっていると、「オレってダメな奴だな」と思ってしまいそうになる。そんなとき、本気になれない仕事故に「上石神井」は、私にとって無意味な7文字なのだと思い、つまらない自尊心をガードするのだ。冗談だけど。

なんちゃって社会人

サークルの飲み会に行った。そこで、泥酔した人の隣の席に座ることになった。とはいえ、座った時点ではさすがに酔ってはいなかった。私が席について十数分くらいから、たかだかビール何杯かで楽しくなっちゃって、子どものように箸で食器を叩いて歌い出していた気がする(飲めないんなら加減しろって話だ。誰も強制してないだろうに)。

歌う歌は某家電量販店の歌。泥酔した彼が勤め始めた店の歌だったのだ。ある人は愛社精神から歌っていると言っていたが、私にはそういう風には思えなかった。というのは、彼の経歴から思うところがあるからだ。今まで彼は社員待遇で働いたことがないとおぼしき人物だ。そんな彼が某家電量販店に入ったことは、初めての職場という社会を垣間見たことで、色々と思いめぐらせるものがあったと思うのだ。

抽選で買った物が無料になると言いつつ、実際には安い商品でしか当たりが出ないようにしている。たまに、高い商品で当たりを出すことで、抽選の公平性を保っているといった話をし、そういうことをするような会社なんだと言いつつも、その裏側を知ったことで悪い意味で大人になれた自分を感じられたのかも知れない。今まではそう、裏側を見せてもらえない立場に甘んじてきたわけだから、当然と言えば当然かもしれない。

故に、そういう話題を出せる自分に酔っていた。そういう自分をみんなに出したかった。社会人のサークルで「私の仕事はこうです」と言えるようになった。その喜びの場となるはずなのに、あまり話しかけてもらえずにいた。その上、自分からはうまく会話を広げられなかった。だから、会社のことに触れて欲しくて歌ったのではないかと思うのだ。

そんな彼に周りは冷ややかだった。自分の酒の量もわきまえない奴が社会人サークルに入るな、という指摘もあったと記憶している。「うるさい」と怒鳴った女性もいた。まぁ、中には「お酒弱いの?」とか優しく語りかける女性も居たのだが……。しかしまぁ、私としては飲み会でストレスを感じるという嫌な事態になったことは確かで、本当にどっか行けよって感じだった。

しかも、そういう酒の弱い奴に限って「まだ、二杯しか飲んでない」とか、人の飲み方にケチを付けてくるのだ。飲み方が足りないと? ビールで泥酔出来る奴に言われたかないね。こっちとら、飲まなきゃやってられないような仕事をしてきた人間だ。

 

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