ダメ男は楽ですね

記入日:2007/5/19

一度、ダメの烙印を押されると気楽でいいのか、職場の例のネギ抜き男のダメっぷりは板に付いたものである。まず、電話には無反応。誰か出るだろうと一切動かない。で、黙々と帳簿と伝票を書いているのだが、その割には一日中かかっても終わらない。前任者は同じ時間で他の作業もしていたというのに……。

次に客が来ても無反応。来店に気付いても、「いらっしゃいませ」を言うだけ。後は誰か対応するだろうという気構え。彼が対応すべき相手であっても、他の人がやれるなら動かない。あと、緊急の用事であっても、他の用事で出かけた際に一緒にやろうと、急ごうとする気がないのは流石である。

そんな彼だけに、社長の命であっても動きは鈍い。お陰で、社長夫人から「誰からお金を貰っていると思うの?」「社長が来たらお茶を出しなさい(これは他社員もだが)」「他の会社じゃ、もっと厳しいわよ」等々、小言を言われるが一向に気にしない。今日も自分のペースでのんびりと帳簿や伝票を書き、大好きな匂いのきついパスタを食べて帰るのだ。

まぁ、先の社長夫人の発言には古さと零細企業根性を感じてうんざりする。まず、誰から給料をもらっているのかと問われても、その売り上げを出したのは誰か、その金を払ったのは誰か、そのサービスを生み出したのは誰か、そういったものを考えた上で言って欲しい。完全に上から与えられたものとして給料を捉えるのはアレだろ。

第一、いまどき社長が絶対的な君主として君臨しているところはそうないだろう。大手でも社長室がないところもあるし、社長自らが玄関の掃除をやっているようなところもある。社長の威厳にこだわる辺りが、零細企業の経営者が、お山の大将の域を出ない理由ではないのか。

雇用者と被雇用者は持ちつ持たれずの関係だろ、オバサン。それ以前に、あんた他の企業の内情なんて知らないだろ? 他で働いたことなんてあんのかというわけだ。以前いた会社で、会社のやり方を批判したら「文句があるなら会社を作れ」と言ったバカがいたが、とどのつまりは奴と同じだ。社長が絶対君主で労働者は奴隷という訳だ。労働組合という存在すら彼らの記憶には入っていないのかも知れない。

給料分の仕事

最近、会社の売り上げが落ち込んでいるため、経営陣の一角を担うらしい経理のオバサンが、ことあるごとに「給料分の仕事」という言葉を持ち出す。ある社員が「私は給料分の仕事をしていません」と言ったことを引き合いに、さぁ見習えと言わんばかりに今以上に働けというわけだ。

労働の対価として金銭をもらうのだから、その働きと金銭がイコールであろうとするのは労働者の務めだろう。しかし、その理論を用いるのであれば、逆もまた然りというわけだ。労働に見合うだけの金銭を経営者はよこせというわけだ。

私の仕事、ハッキリ言って見合っていない。自分にとって都合のいい「私は給料分の仕事をしていません」という言葉ばかり用いてないで、少しは「私は給料分以上の仕事をしています」という人を見なさいよ。

 

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